悲しみを乗り越えるために
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第6期「悲嘆」について学ぶ 3

Posted by 未来創想プラザ代表 on 2010 年 4 月 19 日 under 悲嘆について学ぶ, 雑記 | 最初のコメントを書く

八重桜が満開ですね。
土曜日・日曜日ととても良いお天気でしたから、たくさんのお花見客がでたのではないでしょうか。

重たそうに枝がたわんでいます。



さて、第6期の3回目は珍しく芸術家の講演でした。

テーマ:「未来心の丘における悲嘆と癒し」
講 師:杭谷一東(くえたにいっとう) 環境彫刻家

何十トンもある大理石を切り出して、彫刻することを仕事とされている杭谷氏は
イタリアに渡って40年だそうです。
「日本語が上手です」と高木先生からいわれるほど、きっとイタリア語がお上手なんでしょうね。

15歳の時に圓鍔勝三氏に師事し、一時は肝臓を悪くしたこともあった。
その後、日展に8回連続で入賞するも、オリジナリティがないと悩み、
イタリアの巨匠に出会って、27歳で単身イタリアへ。
冷暖房のない馬小屋を借りて、アカデミアに入学し、ファッツィーニに師事する。
それはそれは苦労されたようです。

訥々とした独特の語り口に氏の素朴さと忍耐力や精神の強さなどを感じました。

ミケランジェロがピエタ像を彫ったときに「石の中にある」と言ったのだそうですが、
杭谷氏も「大理石と対話する」のだそうです。
大理石は「水の神様」「母なる海」「癒しの母」
大理石を彫刻しているとき(何十トンもの石ですから屋外作業となります)
冬は冷たい、石の冷たさが手に伝わり、ノミを持つ手がかじかむ
夏には汗が滝のように流れる、2kgのハンマーを振り下ろす
そんな時に、寒いことも暑いことも瞬間的に消えることがある
石の中に自分が入り込んでいくのを感じる

氏の作品は環境に溶け込んで、子どもたちは何も教えなくてもその彫刻によじ登ったり、滑ったりして遊ぶ
夢中になって遊ぶ、そういう体験をたくさんする方が良い。
「3~5才までに自然の種を子どもに植えなければならない」
「種さえ植えれば、それが育つのです」

尾道市耕三寺に「未来心の丘」が建設されています。

12年以上前からイタリアからコンテナ船に乗せて運ばれた大理石300トンで作られたアクロポリス
あるとき、何年もかけて完成した14トンの彫刻を運ぶ重機がその作品を落として、
目の前で一瞬にして形が変わってしまったことがあったそうです。
再び同じ形を作れるのか、より良いものが出来るのか?
その挫折感を取り戻すためには長い時間がかかった。
助けてくれたのは、やはり大自然だった。
何度もカッラーラの石切場に通って石と対話した

大理石という自然と対峙し、ノミとハンマーで彫るという気の遠くなるような作業が
自然と一体化させるのでしょうね。
氏にとっては大理石が癒しであり、困難を乗り越える方法
一人ひとりが、それぞれ、困難を乗り越える方法、技、コツを掴むことが必要です。
それは自然に親しむことであったり、花を見ることであるかもしれません。
あるいは、人と語ることであったり、太陽を愛でることかもしれません。
そんなことを考えながら、海と山と調和した未来心の丘に行ってみたいです。
子どものように無心に、夢中になって彫刻と戯れてみたいです。

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