大切な人を亡くした方への接し方ガイド(グリーフケア)

身近に大切な人を亡くしてふさぎ込んでいる方への接し方をまとめました。

グリーフケアをご存じですか?

グリーフケアという言葉があります。
大切な人を亡くした方が死別によって経験する長期にわたる悲嘆状態を乗り越えるために行うケアやサポートを『グリーフケア』といいます。

大切な人を亡くした人を慰めようと良かれと思って行った言動が逆に本人を傷つけてしまうということが往々にしてあります。

また大切な人を亡くした人の精神状態はとてもデリケートなので、どのように接して良いかのか接し方に戸惑ってしまいます。

グリーフケアについて学ぶことが大切な人を亡くした人と適切に接するためのヒントになるかもしれません。
身近に大切な方を亡くしてふさぎ込んでいる方がいらっしゃる方は是非ご参考ください。

グリーフケアのイメージ写真

悲嘆のプロセス

人は死別によって大切な人を失うと、強い悲嘆状態となり長期にわたり肉体的・精神的に様々な反応を示しながらいくつかのプロセスを経て悲嘆状態を乗り越えていきます。

この悲嘆のプロセスを『グリーフワーク』といい、一般的に以下のようなプロセスを歩みます。

悲嘆のイメージ写真

1 ショック期

事態の大きさのあまり実感の無い状態となります。一見冷静にも思える状態ですがショックにより現実感が麻痺し、はっきりとした反応が現れません。これは心を麻痺させることで対応しようとする人間の正常な対応です。
状況の把握・正常な判断が出来ずにパニック状態に陥ることもあります。

2 喪失期

死を現実の事と受け入れつつも、完全に受け入れられない期間です。
もっとも悲しみの深い段階で悲しみ以外にも様々なネガティブな感情が現れます。
喪失の辛さを回避するために死を否認し、周囲の人に怒りや敵意として表現されます。
故人の思い出につながる物や場所や香に敏感に反応し、また故人の存在を感じることもあります。

3 閉じこもり期

死を受け止め、失ったものが取り戻せないことに対するさまざまな反応が肉体的にも精神的にも起こります。
後悔、自責感がつのり、絶望、無気力、虚無感にさいなまれ長い鬱状態に陥り身体的にも不調が現れます

4 再生期

大切な人の死を乗り越え故人の居ない生活に少しずつ適応していきます。
適応が進み自身が元気になっていくことに罪悪感を感じる事もあります。

グリーフワークの期間は故人との関係性によって大きく異なります。
大切な人の死に直面するとこれらの一見異常な状態ともいえるプロセスを経て少しずつ乗り越えて行くわけですが、その過程で起こる様々な感情・行動は異常なことではなく正常な反応なのです。

どのように接していくべきか

『サポートする』というより『見守る』

大切な人との死別を乗り越えるためのサポートを『グリーフケア』と言いますが、実際には『サポート』というより『見守る』といったニュアンスで接していくのが望ましいようです。 大切な人を亡くした人が故人の死を乗り越え、故人の居ない社会に順応していくためには、その人本人以外の第三者では解決することはできません。ご本人でしかグリーフワークを先に進める事はできないのです。 グリーフワークで現れる様々な感情や行動を、正常なものとして共に受け止めていくことがグリーフケアで大切なようです。

サポートのイメージ写真

悲嘆の中に居る人に言ってはいけないこと

励ましや激励

「頑張って」「早く元気になって」などつい言ってしまいがちですが、デリケートな時期に励ましや激励の言葉は返ってプレッシャーになるだけです。 もうこれ以上無いくらいに底へ落ち頑張れない頑張りたくない精神状態の中、さらに頑張らなくてはならないような言葉を投げかける事はどんなに残酷な事でしょう。

他人の悲しみと比べる

「あなたはまだよい方」など、第三者の悲しみと比較して慰めようとするのはもってのほかです。その人の悲しみはその人だけが感じるものであり悲しみの大小を比較できるものではありません。

気休めの同意

「お気持ちはわかります」「時間がたてばよくなる」などの気休めの言葉も当然言ってはいけません。

回復の早さをほめる

普通に振る舞ってそうに見えても実際にはそうでない事が相応にしてあります。 「あなたは強い」「元気そうで安心した」などの言葉は「実際には強くならないといけない」「元気にならないといけない」と暗に示す言葉となりプレッシャーを与えてしまうことになります。

早急に前進することを勧める。なかなか立ち直れない事を指摘する

前進することを勧めたり、立ち直れないことを指摘することは何の解決にもなりません。 悲嘆のプロセスを進めていくためには本人が死別としっかり向かう必要があり、癒やしの過程は個人差が有り時間がかかるものです。それは少しずつゆっくりと着実に歩みを進める性質のものであることを理解してあげましょう。

自分で見つけ出すべき死の意味を押し付ける

「そういう運命だった」「神様が決めたこと」「成仏した」「新しい赤ちゃんは故人の生まれ変わり」などのように故人の死の意味を押し付けてはいけません。
長く辛い暗い闇の中で残された人が自ら故人の死の意味を見つけ出すことが喪失に適応する過程の一つでもあります。

自分の考える喪の行事や方法を押し付ける

宗教、宗派により「葬儀・法要はこうしなければならない」や○○家は昔から~といったようにその家の習わしで喪の行事や方法を押し付けるのはよくありません。

お気軽にご相談ください

悲嘆の中に居る方との接し方についてお悩みの方はお気軽にご相談ください。
グリーフケアに関するハンドブックもご用意しております。ご希望の方は無料で差し上げます。

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